LOVE MaDEな日々〜senseless things〜

以前、深夜にやっていた音楽番組で、海外のライブ映像を見ながら思いました。
そのライブは、ステージが見えない程のキッズたちが集まっていて、皆が熱狂している映像でした。

スーツをきちんと着て、ネクタイをしてきちんとした教育を受け、まっとうな生活を送り、一般的な道徳心を両親から授けられ、人並み以上の努力をしてきた所謂「ちゃんとした大人」の言うことは、全くきかない子たちは、刺青だらけで楽器をかきならし、汚い言葉でがなるパンクバンドの曲に共感し、そのアーティストのインタビュー記事に感銘を受け、影響され、「人生を変えてもらった」とか「これこそが真実だ」とかそんな類の感情を抱いては、言う事を聞くのです。

なんだかよくあることなんですが、とっても奇妙な話ですよね？

真面目に頑張って色んな事を我慢してきた人の話は聞かずに、外道の道を歩んだ人の話を聞くなんてさ。

なんだか真面目に生きたら損みたいですね。

人殺ししない程度に不良に生きた方が、皆には尊敬されるんですかね？リスクのある位の人生を歩んだ方が「真実味」を帯びるんですかね？

かくいう自分も、「何をどれだけ失えるかが真の生き方だぁ！ファッＯ　ユー！！」という若造時代を過ごした１人ですが、今思えばなんたる話。

自分は親もお金も仕事も放り出していたつもりでしたが、実は多分何にも放り出せてなんていなかったんですよね？

リストカットして生きてる実感がするなんていうファンタジーを語るティーンネイジャーや、お金を払ってわざわざ恐怖体験をするジェットコースターと一緒で、「不幸なことに不幸なことのない」あたしたちや刺青バンドに熱狂するキッズは、わざわざ不幸になりたくてスーツを着た人よりも、汚い言葉で歌うバンドマンのいうことを聞くのでしょう。

不良は格好いいんだもんね？七三分けのおっさんよりも格好いいんだもんね？

有機栽培のお茶をマイタンブラーで飲む男の子よりも、ビールをあおるダーリンのが魅力的だし、体のどこにも傷１つ無い箱入り息子よりは、古傷の１つや２つあるワイルドなダーリンのがドキドキするのよね？

ジャストサイズのスラックスよりは、少しルーズなデニムの方がセクシーなのよね？

やっぱり一部の人にとっては不良はお得なのです。

でもさ、そんなダーティーでワイルドな不良クンが素敵に見えるには、「罪悪感」っていう道徳心のあるか否かが重要ですね。

だから、これから大人になるキッズたち！どうか、あたしをワクワクさせてくれるような、素敵に無作法でお利口な不良に育って頂戴。

不良なおばちゃんは、今からとっても楽しみよ！！