とんとんとん...

oG*mama*

2011年07月10日 22:57



泣けない程の悲しい記憶も、泣きたい程の嬉しい記憶も忘れたくない記憶と想いが、自分の思いは余所に次第に薄れていくことの寂しさに出会う事が時々あります。

思いを文字に残すことは、気持ちに錘をつけるようなことと語る方がいましたが、人によってはこの「執着」にも思えるこの表現を、あたしは、なんだかとても美しい音楽でも聴くように聞きました。

忘れるということは、それが人間の強さの一部になるのかもしれませんが、忘れていく過程の実感は、余りに弱いあたしには辛い作業の様な気がします。

前に進まなければ、人はその場に留まることすら出来ません。自分の意志とは別に、足もとの毎日は確実に動いていく訳で、ただそこに立ち尽くすだけでは、足もとをすくわれて後ろに倒れてしまいます。

そんな当たり前の物理的なことは、100も200も分かっていても、そこに唯、阿呆のように立ち尽くしていたいような気持にもなるのです。

それ故に、周りの全てに取り残されたとしてもいいような気さえするのです。

日々の単純作業の中で、そのいくつかがどうしようもない気持ちになって、すっかり大人なあたしたちを、只の役立たずにすることは実はあまりに日常で、たやすいことなんでしょうね。

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